昔から日本人の食生活を支えてきた、料理には欠かせない味噌。
毎日使っていると、あまり賞味期限を意識しなくなってしまいますよね。
「長期保存が可能と言われる味噌だけど、1年は日持ちしても、さすがに2年は厳しいのでは?」
「未開封の味噌と開封後の味噌の賞味期限はどのくらい違うの?」
そんな、味噌の賞味期限が気になっている皆さまに、今回は未開封と開封後の味噌の賞味期限や保存中の味噌に表れる変化等をご紹介します。
味噌の賞味期限は?
味噌の賞味期限は、未開封の場合、塩分濃度が8%以上ある味噌なら1年以上持ちます。
減塩味噌や出汁入り味噌は1カ月~3カ月と短くなってしまいます。
理由は、味噌以外の調味料が入っている分、カビやすくなってしまう為です。
期限内に早めに使いきる様にしましょう。
開封後の賞味期限は、常温で2カ月~3カ月、冷蔵保存で1年以上、冷凍保存でも1年以上日持ちします。
しかし、味噌の賞味期限は上記の期間ですが、消費期限はもっと長いです。
パッケージに記載されている賞味期限は「味や風味を損なわずに食べられる期間」ですので、保存状態が良ければ1年でも2年でも食べる事ができます。
味噌の正しい保存方法
味噌は湿気や高温に弱い為、湿気の少ない暗い場所での保存が望ましいです。
常温で保存する場合は、床下収納や冷暗所で保管をしましょう。
又、タッパー等のプラスティック製の容器ではなく、陶器等の味噌用保存容器を使うと熱が伝わりにくいのでお勧めです。
冷蔵保存する場合は、タッパー等の保存容器で保存しましょう。
プラスチック製のパックに入っている味噌の場合は、そのまま保存しても構いません。
味噌は冷蔵保存が最も適しています。
未開封の味噌も冷蔵保存しているとより長持ちしますよ。
冷凍保存する場合は、味噌を使う分ずつにラップで小分けし保存しても構いませんし、タッパー等に入れて保存しても構いません。
又、パックのまま保存も可能です。
味噌はマイナス30℃以下にならない限り凍らないので、家庭用の冷蔵庫で保存するなら解凍する必要もなく、そのまま使えます。
常温・冷蔵・冷凍全てに共通する事なのですが、味噌は空気に触れると味や風味が落ちやすくなってしまいます。
ですので、保存容器に入れた後、ラップで味噌の表面を覆って空気に触れない様にしましょう。
そして、パック入りの味噌には、味噌の表面に薄い紙が敷かれていたり、脱酸素剤が入っていたりします。
味噌の表面の薄い紙は、乾燥や酸化を防いでくれますので、付けたまま保存しましょう。
脱酸素剤は、開封してしまうと効果が薄れますので破棄しても構いません。
3通りの保存方法をご紹介しましたが、冷蔵庫での保管が最も味噌に適しています。
保存していた味噌に変化が!こんな場合は捨てるべき?
きちんと保存していても、味噌は時間と共に変化が見られます。
食べられるのか、破棄した方が良いのか迷ってしまう変化をいくつかご紹介しますね。
味噌の色が濃くなってしまった場合、それはメイラード反応が原因で変色しています。
メイラード反応とは、味噌の中の糖とアミノ酸が反応して起こる現象で「着色」や「褐変(かっぺん)」と呼ばれています。
温度が高かったり、保存期間が長い程、色は濃くなっていきます。
これは、味噌の熟成が進んでいるだけですので、問題なく食べる事ができます。
味噌に白いカビの様な物ができる場合もあります。
その正体は産膜酵母という味噌造りには欠かせない酵母ですので、人体には無害です。
産膜酵母は空気を好む菌ですので、味噌の表面にのみ表れます。
又、味噌は麹菌・大豆・塩で造られますが、この麹菌が味噌内にいる為、内部にまで産膜酵母は発生しません。
よって、人体には無害ですが気になる方は、表面の白くなった部分を取り除くと良いでしょう。
産膜酵母とは別に、味噌の内部や表面に白い結晶の様な物ができる場合もありますが、これは大豆のタンパク質が分解されてできたチロシンというアミノ酸が結晶化した物です。
こちらも人体に影響はありませんので、問題なく食べる事ができます。
味噌から茶色っぽい液体が出てくる場合もありますが、この液体は「たまり」と言われる醤油の一種です。
旨味が多く含まれていますので、そのまま味噌と混ぜ合わせて使いましょう。
この4つの現象は、未開封の場合や正しく保存されている場合でも表れる可能性があります。
味噌には基本的に賞味期限はありませんが、長期保存となると味や風味は落ちてしまいます。
料理に使ってみて、どうしても口に合わない時が破棄するタイミングで良いでしょう。
最後に
今回は、未開封・開封後の味噌の賞味期限や、保存方法、味噌に表れる変化等をご紹介してきましたがご参考になりましたか?
昔から長期保存できる食品として重宝されてきた味噌ですので、賞味期限が切れたからといって捨ててしまうのは少々勿体ないですよね。
味噌はいつもの料理に欠かせない調味料ですので、美味しく食べられる期間や保存方法はきちんと知っておきましょう!
最後までご覧頂き、ありがとうございました。