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昨年アメリカの大統領選挙がありましたね。
アメリカだけでなく世界中の国々が注目するなか、新大統領が国民の支持を得て決まりました。

アメリカでは政治や行政のトップに君臨するのは「大統領」ですが、日本では「首相(総理大臣)」がそのポストを担っています。

ところが、韓国やロシアでは大統領と首相、どちらも存在しますよね。
大統領と首相の違いはなんなのでしょうか?

アメリカや日本、韓国・ロシアの間には国家運営の違いはあるのでしょうか?

今回は、よく耳にするけれど差がわからなかった「大統領」と「首相」について調べてみました!
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大統領と首相ってなに?

まず、それぞれの定義を調べてみました。

◆大統領とは…
国民からの直接投票により選ばれた国家元首。
絶大な権力が集中する大統領の指揮の下、行政が行われる。
およそ世界の90カ国で大統領制が実施されている。

◇首相とは…
議院内閣制に基づき議会により承認される。
基本的には国会議員により国会で選出される。
大統領制が布かれている国では…
大統領により指名され、国会において議員に承認される。

それぞれの違いはこんな感じです。
国民による直接選挙で選ばれるのが「大統領」、国民が選んだ国会議員に選ばれるのが「首相」と大まかにくくることができます。

大統領も首相も「行政府の長」という立場では同じですが、両方が存在する国では国民により直接選ばれた「大統領」が「首相」に優るとされます。
しかし、ドイツやイタリアでは首相に権限が集中し、大統領はおかざりとして据えられています。

ここまででお分かりかと思いますが、それぞれの国によって扱いが異なるので一概にまとめられないのが難しいところなのです。
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仕事内容の違いは?

ここからは、アメリカを大統領制の国、韓国・ロシアを大統領・首相を置く国、日本を首相を据える議院内閣制の国の代表として説明していきます。

◆大統領制の国「アメリカ」

アメリカの大統領といえば、オバマ氏からトランプ氏に変わったばかりですね。

昨年末には大統領選挙で世界中が勝敗の行方に注目しました。
ヒラリー氏の優勢との見方が多かったですが、トランプ氏が当選するという大ドンデン返しが起こり、世界中に激震が走りました。

得票数はヒラリー氏が上回りましたが、アメリカでは選挙人制度を採用しているため過半数の選挙人を獲得したトランプ氏が大統領になりました。

「TPPには参加しない」「アメリカの労働力を活用しない企業の商品には関税をかける」等、自由な発言をする彼ですが…大統領制だと行政権が全て大統領個人に帰属してしまうため、外交から内政に至るまで色々なことが可能になってしまうのです!

ときには議会と衝突することもありますが、議会には大統領を辞めさせる権力はないのです。

反トランプ氏のデモや選挙人制度の見直しを求める声が上がっているのは、こういった背景があるのです。

◆◇大統領・首相を置く国「韓国・ロシア」
・韓国・ロシア
この2国では大統領を補佐する立場として、首相(韓国では「国務総理」と呼ぶ。)が存在します。

大統領には行政府を指揮する権限が与えられ、条約の締結などの外交から軍の統帥権に至るまで、幅広い権限と職務が与えられます。

現在の韓国は、朴槿恵(パク・クネ)大統領の職権濫用問題で、首相が大統領の権限を代行しています。
しかし、首相は朴槿恵氏が任命した人物なので、未だ韓国国内の反発は続いているのです。
首相の議会での立ち位置は、議長である大統領の下の副議長となっています。

ロシアが韓国と異なるのは、首相はロシア連邦政府の長であるということです。
主に行う業務は国内の細々としたものですが、大統領が辞任などにより不在となると、韓国同様大統領の代行権限が与えられます。

大統領と議会が両立されるので、「半大統領制」とも呼ばれています。
(韓国も半大統領制という見解はありますが、広く認識されていません。)

◇首相を置く議院内閣制の国「日本」

みなさんご存知のとおり、日本では国会で議員の多数を占めた与党の党首が「総理大臣」となります。

国内外を問わず幅広い業務をかかえていますが、業務執行のためには議会の意見を重んじます。

議院内閣制のメリットが、「議会で審議にかけるため慎重な決断を下せる」ことだとすれば、デメリットは「議会の判断を仰ぐ時間がかかるので、行政にタイムラグが発生してしまう」ことになるでしょう。

大統領制はこの逆で「迅速な判断が下せる」が、「独断的になりやすい」という問題があります。

さいごに


立ち位置は違えど、大統領も首相も国をまもり、発展させる役割を持ちます。

昨今選挙の投票率低下が叫ばれる日本、選挙にあまり行かない私ですが、よき為政者を選ぶために政…次回からはきちんと行きたいと思います!

政治や経済のニュースは取っ付き難くて敬遠しがちですが、きちんと理解すると世界の動きが掴めるようになってきます。
最近話題のニュースを足がかりにして、少しずつ知識の幅を広げていきたいですね!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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