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身内が亡くなって葬儀を行った際など、葬儀に参列してくださった方から「ご愁傷さまです」と声を掛けられることがあります。
みなさん、どのようにお返事されていますでしょうか。
そもそも、「ご愁傷様です」という言葉にはどんな意味が込められているのでしょうか。
不幸があったときに使う言葉という認識で、本来の意味は知らずに使っているという方も多いのではないでしょうか。
今回は、「ご愁傷様です」と声を掛けられたときの正しいお返事の仕方についてご紹介いたします。
また、声を掛けられる立場とは逆で電話やメールなどで訃報を知ることもあります。

その場合の正しい返事の仕方についてもご紹介します。
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ご愁傷様です・・・とっさに返事が出てこない?


ご愁傷様です。と初めて言われたときのことを覚えていらっしゃいますか?
この言葉に関しては、身内の方に不幸があるというのは「いつ」と決まったことではないですよね。
経験するのかしないのかも人ぞれぞれであり、経験する年齢も人ぞれぞれということになります。
若い時に「ご愁傷様です」と声を掛けられて、うまく返事が出来なかったということもあるのではないでしょうか。
ご愁傷様ですへの返事には、いくつかの正解パターンがあります。
ご自分の年齢や立場などを考慮して一番自分にふさわしい返事を選んでみてください。

返事その1・・・ありがとうございます。
「ご愁傷様です」という言葉の正確な意味を知らなくても、思わず出てくるこの言葉!
ありがとうございますというのは、どんな時にも使いやすく、相手にも不快な気持ちは与えないですよね。
若い世代の方でも、背伸びせず使うことができそうです。

返事その2・・・痛み入ります。
この言葉は、あまり言い慣れないという方が多いかと思います。
相手の言動に対して、申し訳ない、恐縮するといった意味合いがあります。
相手の好意に対して「そんなに過分に言っていただいて恐縮です・・・」と謙遜するというニュアンスも含まれます。

返事その3・・・恐れ入ります。
ありがとうございますに次いで、言いやすいという印象がありますね。
恐れ入りますには、感謝の気持ちを伝えるという意味があり、痛み入りますと同様で、立場が上の人に使います。

その他の返事として、「大変ご迷惑をお掛けしました」というのもあります。
慶事に出席することで、少なからず迷惑をかけてしまった相手への返事として用いられます。

なかなか使う機会も少なくて言い慣れませんが、深く考えすぎずにご自身が使いやすく、自分らしいなと思える言葉を選ばれるのが良いでしょう。

メールや電話での対応は?

仕事関係の方の訃報への対応や、たまたま訃報をメールで知ってしまった時などには、メールや電話で、哀悼の意を示さなければならない場面があります。
実はそのような場合には、ご愁傷様ですという表現はあまりそぐわないという意見もあります。
なぜならご愁傷様ですという言葉は、お通夜やお葬式の会場で、喪主やその親族に対して掛ける言葉であるからです。
メールや電話で伝えるときには、ご愁傷様ですではなく、”お悔やみを申し上げます。”または、”ご冥福をお祈りいたします。”などを使うと良いでしょう。
あまり経験しないことなので、相手への気遣いをどの程度したら良いのか、判断に迷うところです。
しかし、相手の方がとても大変な状況であるということを意識したうえで、よそよそしい雰囲気にならないように素直に自分の気持ちもそえてみてはいかがでしょうか。
例えば、お悔やみを申し上げますの後に、”大変な時かと思いますがくれぐれも無理をされないでください”や、”こちらのことは任せてください”など、必ずしもかしこまった表現をする必要はありません。

あくまでもご自分の言葉で失礼にならない程度に伝えるようにしましょう。
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忌み(いみ)言葉にご用心!


忌み言葉とは、葬儀などの際に使用を控えた方が良いとされる言葉です。
読み方によって縁起が悪いことを連想させる言葉は、お通夜や告別式、葬儀では使用しないようにしましょう。
「重ねる」「重ね重ね」「返す返す」「再び」「くれぐれも」「たびたび」「いよいよ」「追う」などです。
また、人によっては、数字の「九」や「四」を避けるという人もいらっしゃいます。
お悔やみの席には、様々な年代の方が集まっています。
くれぐれも自分の世代だけの常識だけで行動をしないように、良識のある態度や言動を心がけたいものです。

最後に


「ご愁傷様です」とは、傷を愁(うれ)えるということで、自分自身の傷を指して使うときには、「わたしは、嘆き悲しんでいます」という意味を持ちます。
相手の傷を指して使うときには、「あなたのことを気の毒に思っています」という意味になります。
ご〇〇様というように、最初と最後にを付ける場合には、相手への敬意が示されています。
ご愁傷様ですという言葉には、不幸があった方への敬意も合わせて伝えたいという思いが込められています。
若い方だとなかなか慣れない表現で、なんだか使いにくいな・・・と感じる方も多いと思います。
たしかに、人生経験の浅い若い人から、「ご愁傷様です(お気の毒です)」と言われてしまうと薄い言葉に聞こえてしまうこともあります。
そのような場合には、無理に声をかけずに、黙礼をするというのも良い行動だと言えます。

いずれの場合も、訃報に対する対応を行うときには相手の現在の立場を良く考えて軽率な表現や態度にならないよう充分に注意しましょう。
まずは、社会人としての基本的なマナーを学んでいきましょう!

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